今回は技術士二次試験の合格体験記第10回になります。前回はいよいよ口頭試験が始まったというところまで記事にしました。今回は口頭試験直前までを記事にします。引き続き最後まで目を通していただき、受験勉強の参考にしていただけたら幸いです。
インプット期間
口頭試験が始まって、想定問答集を作り直し、しばらくインプットの時間を設けた。口頭試験は、筆記試験時に覚えたキーワードを再度暗記する必要がある。業務経歴の説明に不足があったり、専門性について疑いをかけられると質問が来るそうだ。私の場合、受験者全体でいったら若い方なので、出来る限り準備したいという思いから、このような勉強も必要だった。
キーワードの暗記は、筆記試験時のようなノートを眺めるという広範囲にわたる学習方法はやめた。正直そこにウェイトを置くべきではないと初受験ながらも十分理解していたからだ。学生が使う様な単語帳にキーワードの概要を記入し、持ち運んで隙間時間に学習するという方法をとった。これがなかなか効率が良く、家では家でしかできないことに集中出来るというメリットがある。ボイスメモも通勤時にまた聴くようになった。
口頭試験前に訪れた試練
私の口頭試験日は年末ということで、外はとても寒く体調管理にも十分気を付けなければならない。特にインフルエンザには要注意だ。毎年私は予防接種を受けており今年も受けるはずだった。そう、受けるはずだった。。。
その年は予防接種がなかなか受けれず(ワクチンがあまり出回らなかったから?)12月の上旬に受ける予定になっていた。予防接種当日若干体調が悪くなんだか熱っぽい。予防接種の注意事項を確認すると37.5℃以上の熱がある場合は接種不可とあったので、次の日に打たせてもらうことにした。職場から帰る途中で激しい悪寒に襲われた。まさかと思って家に帰ると高熱が出ていた。予防接種を受ける予定だった病院へ行って検査してもらった結果、なんと陽性だった。最悪の一言である。もう少し早くワクチンが打てていれば間に合ったかもしれないのに。。。とにかく薬をもらって安静にすることにした。
最後にインフルエンザに罹ったのは10年以上前まで遡ると思う。その頃のことなどあまり覚えていないが、昔は周りが予防接種も打たずに感染して仕事を休んでいるのを見ると羨ましいなどと思ったりしたものだ。熱が下がってからも何日か休めるなんてラッキーくらいに考えていたと思う。今回の場合もまだそれくらいにしか考えておらず、「正直口頭試験の勉強が出来るなんてついてる!」なんてピンチはチャンス的なことを思ってどうやら頭がおかしくなっていたのかもしれない。実際は一切勉強なんてできなかった。インフルエンザ舐めていた。正直かなりつらかった。3日ほど40℃越えの熱が出て、意識が朦朧としていた。熱が引いた後も、体力を回復させるのに3日ほど消費し結局1週間を無駄にした。完全に快復したのが試験2週間前だ。手足口病といい、私にどれだけの試練を与えれば気が済むのか。。。
もし今年インフルエンザの予防接種を受けていない方がいたら、絶対に受けてほしい。もし受験日と被ってしまったら口頭試験どころではない。後悔しないためにも私の経験を参考にしてほしい。
宿探し
さて、インフルエンザの治療で完全に忘れていたが、試験会場への交通手段と前泊するための宿を探すことにした。雪で会場に行けなかったときのことを考えて、渋谷駅周辺で検索した。まぁ予想はしていたがどこも空いていない。空いていても1泊1万円は軽くこえてくる。1日探して辿り着いた宿は、「ホテルユニゾ渋谷」だった。写真で見る感じかなり綺麗なホテルで、女性でも泊りやすいと思う。すぐ裏にコンビニもあって、食事も簡単に済ませられる。何より私にとっては、チェックアウトが12:00というのが丁度良かった。15時頃の試験だったので、あまりに早くホテルから追い出されると困るからだ。お値段は税込みで12,540円である。新幹線と合わせて4万程の出費だ。。。何としても合格せねば。
ちなみに試験会場までは徒歩で15分ほどだったと記憶している。正直試験当日はかなり緊張しているため、徒歩の時間も気持ちを落ち着かせる時間として使えて丁度良い。
アウトプット期間
想定問答集をある程度完成させたら、アウトプットの練習に入る。練習することで覚えたことを本番で意のままに話せるようになる。多少想定とは違っていても、即興で対応出来るようになるはず。簡単に言うと場慣れする、ということだ。
アウトプット練習は、個人で行う方法と対人環境を用意して行う方法の二つがある。以前模擬試験に参加したが、あれは対人環境のアウトプット練習だ。ただ、模擬試験は費用が掛かりすぎる。そう何回も出来ないので、職場や家族、友人に協力してもらうことにした。2週間毎日人を変えて1時間ほど(試験時間は20分なので、2回)の模擬試験を行った。個人の練習では「業務内容の詳細」はすらすら答えられるのに、いざ人の前だと中々上手くいかない。録音してみると余計なことを話していることが分かる。スマホをストップウォッチ代わりに使うだけでなく、ボイスメモを用いて反省点を抽出する作業も重要だ。個人の練習は通勤時間(私の場合、車の中)を活用した。最初は、そもそも暗記すらできていなかったのに、終いの方には暗記した内容をかなりスムーズに話すことが出来るようになっていた。