30代技術士の成長記録

令和元年度技術士二次試験に合格した30代技術士(機械部門)の成長記録です

令和元年度技術士二次試験合格体験記 その⑤

 今回は技術士二次試験の合格体験記第5回になります。引き続き最後まで目を通していただき、受験勉強の参考にしていただけたら幸いです。

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2回目の添削結果

 6月上旬、2回目の添削結果が返ってきた。今回は点数は45点。題意に沿って解答できていないと厳しい指摘だった。

 例えば技術的問題が起こった際、不具合解析はFTAや特性要因図などを使うという点は間違っていない。しかし、再発防止で変更審議会を開催し、有識者レビューを行うなどは技術的な提案ではない。つまり機械設計のキーワードから外れているということだった。私の場合ISO9001に則った対応としたかったがあまりにも抽象的で問題があるようだ。そして技術士つまり高等な専門的応用能力を発揮する者の解答としては不十分とのこと。ここで私は自分がまだ技術士とは何か?を十分理解できていないのではないか?と思い、改めて技術士法やコンピテンシーを眺めてみた。

 コンピテンシーは以下の記事でまとめたが、このコンピテンシーを意識した解答を作る事で、技術士らしい姿をアピール出来ることに気が付いた。さらに、解答はキーワードを当てはめることが需要であることを再認識した

 

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 そして、とても重要なポイントを教えていただいた。それは試験官になぜ?と疑問をもたせないように論文を書くことだ。自分が正しいと思って書いている内容でも、頭の中で内容が補完されていて、文章に脈絡がないことがあったり、自分の仕事の業界でしか通じない言い回しがあったりなどコミュニケーションの取り方が点数に響いてくるそうだ。その為の練習方法だと、自分以外の人に読んでもらうことになる。同僚、上司、そして家族など自分の業務つまり技術的背景を知らない人ほど「なぜ?」「どういう意味?」が湧いてくる。これらにより技術士は、難しい技術を誰にでもわかるように説明できるコミュニケーション能力が必要であることに気づかされる。

 

 以降は①理解しやすい文章で②課題を明確に提示し③自らの専門能力で問題解決が出来ること、を論文で表現するよう意識して勉強を進めた。 

 

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アウトプットの速さを補う手法

  なんとか3回目の添削課題を6月下旬までに送付しようと奮闘していたころ、一つの壁にぶつかった。それは、どれだけ納得のいく論文が書けても圧倒的に時間が足りていないということ。正直言って試験時間の1.5~2倍は掛かっているし、書き終えてひと段落してからやっぱりあそこはこうだ、とか言って手直しをかけている。当然試験ではそんな事できやしない。

 こういう問題から課題を明確にし、解決する方法を生み出すのが技術士というものだ。その気になって色々解決策を考えてみた。

 まず問題点は論文が時間内に書ききれないことだ。さらに深堀していくと、論文を書きながら手が止まってしまう、つまりアウトプットが素早くできないことが真の問題点となる。正直言って私は頭の回転は速くない。正直言って凡人だと自負している。そこで凡人でもアウトプットを速くする方法を生み出すことが課題となった。

 そこで私はマトリクス表の暗記を解決策とした。マトリクス表については以下の記事で詳細を述べているが、簡単に説明するとただ知識(キーワード)を詰め込んでいる状態から、インデックスを付けていつでも引っ張り出せるようにしておくイメージだ。

 正直言って私のように頭の回転が速くない人は、元々頭の中が整理できていないことが多い。その状態でいくら詰め込んでもゴミ屋敷のようになるだけで、結局欲しいものが欲しい時に見つからない状態になるのである。それをマトリクス表を作る事で強制的に整理しようという訳だ。

 キーワードがある程度溜まってきて、論文の数もある程度こなした人は是非真似してみてほしい。最初のうちはマトリクス表を見ながら論文を書いて、効果のほどを確認してもらえればいいと思う。

 

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 有効な時間の使い方

 論文を書く練習というのは指や手に大きな負担がかかる。これは経験している方ならわかると思うが、速く文字を書くという行為は握力を使うみたいで、最悪腱鞘炎になる。よって毎日の勉強時間はひたすら論文を書くのではなく、キーワードを暗記する時間を設けて手を休める必要がある。

 そこでキーワードの暗記だが、普通はノートを眺めたり声に出して読んだり、もう一度書き写したりなど様々な勉強方法があると思う。私の場合は、忘れやすいキーワードや重要なキーワードを読み上げその声をスマホで録音し、通勤時に聞くことにした。車の通勤時間は往復で2時間にも及ぶことがある。渋滞するときなどぼーっと外を眺めるくらいなら聞き流したり、声に出して復唱するなどして時間を有効に使った。この暗記方法を含め他にもいくつか紹介している記事があるので、以下を参考にしてほしい。

 

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その⑥へ続く

令和元年度技術士二次試験合格体験記 その⑥