今日は技術士二次試験において、採点基準にもなる『技術士のコンピテンシー』について考えます。
技術士コンピテンシーは以下の8項目です。
①専門的学識
②問題解決
③マネジメント
④評価
⑤コミュニケーション
⑥リーダーシップ
⑦技術者倫理
⑧継続研鑽
※これらの詳細については技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)より確認ください。
筆記試験、口頭試験ともにコンピテンシーを有しているか?を確認されます。口頭試験においては、試験の試問事項に明示されています。今までは相手(試験官)が何を求めているか?がわかり難いために、対策が幅広くなり、人によって試験の難易度が変わるなどのデメリットがありました。真の要求事項を自分で導き出すというスキルも重要な資質だとおもいますが、資格試験である以上、仕方がないことだと思います。
さて、では8項目を踏まえてどの様に対処すべきでしょうか。まずは①専門的学識と②問題解決について私見を述べます。
①専門的学識
要するに、自身が専門とする技術範囲をカバーする知識を有しているかどうかです。キーワード学習にて知識をインプットし、少しでも多くのアウトプットをすることを心がけましょう。以下の記事でも述べましたが、文字数に対するキーワードの密度を上げると合格率が上がると思います。
またここで応用力に関しても記載がありますね。アウトプットするキーワードは適切なものを選ぶ必要があります。つまり、この課題に対する解決策(キーワード)はこれ!と予めマトリクス表を作ることをお勧めします。
②問題解決
問題文で提示されている指示通りに、解決までのフローが提示できているか?になります。よくあるパターンとして、問題→課題→解決策→留意点(懸念点)があります。これは論文を書きながら、常に脱線しない様問題を意識して取り組む訓練をすればよいです。例えば、課題や解決策を示せと言われているのに、問題点を述べるに留めるなど論外です。
また、ここの項目において課題を抽出するために使う技術的な手法を明示すれば点数が稼げると考えます。まずは機械の故障などの不具合に関してはFTA、特性要因図を使うなど。新製品開発に関してはFMEAを用いる、DRを開催など専門知識を用いてフローを完成させることが望ましいです。そういう意味では、専門的学識と問題解決は密接な関係にあると言えるでしょう。
ちなみにFMEAにおいてオーソドックスな4M分析を行えば、多面的な抽出という項目もクリアできます。コンピテンシーにおいては、技術士は広い視野をもって問題解決にあたらなければならないと言ってるんですね。つまりトレードオフを解決するための最善策を回答しましょう。
以降のコンピテンシーに関しては、別記事で詳しく書きたいと思います。