30代技術士の成長記録

令和元年度技術士二次試験に合格した30代技術士(機械部門)の成長記録です

【技術士補】技術士一次試験 合格のためのポイント【機械部門】

 先週末は技術士二次試験が行われました。受験された方は一息ついているところだと思います。実は例年この時期は技術士一次試験の直前です。秋はただでさえ資格ラッシュなんですが、技術士二次試験が延期になってしまったおかげで、他の資格情報に一切触れることなくここまで来てしまいました。ということで、今回は技術士一次試験の直前対策になればと思い、三年前に合格した私から合格のためのポイントをお伝えしたいと思います。また今年受験しない方、初めて知ったという方向けにもわかりやすく試験の概要を理解していただける内容となっておりますので、是非最後まで目を通していただければと思います。※試験に関する説明は日本技術士会の試験情報を引用させていただきました。

 

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 技術士一次試験とは?

 技術士一次試験とは、技術士になるための第一関門です。または技術士補になるための試験とも言えます。例年10月の上旬に行われます。今年(令和2年)は10月11日(日)です。ちなみに試験の申し込みは、6月中旬~7月初旬で今年は6月18日~7月1日でした。

 受験資格は特にありませんので、以前最年少合格者が小学3年生ということで話題になりました。技術士一次試験合格後、以下の条件を満たしていれば技術士二次試験を受験できます。

 ①技術士補に登録後、技術士補として通算四年を超える期間技術士を補助したもの

 ②技術士補となる資格を有した日から、科学技術に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、評価またはこれらに関する指導の業務を行う者の監督のもとに当該業務に従事した期間が通算四年を超えるもの

 ③科学技術に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務に従事した期間が通算7年を超えるもの

 経験年数7年以上であれば、技術士一次試験後すぐに技術士二次試験を受験できます。私はこのパターン。 

 

 

 科目は専門科目・基礎科目・適正科目に分かれております。専門科目は部門20毎に問題が異なりますが、基礎科目・適正科目はすべての部門で共通の問題となります。以下に3科目の概要を載せておきます。

 専門科目・・・受験者が予め選択する1技術部門に係る基礎知識及び専門知識を問う問題。機械部門の場合は4力と制御がメインです。

  基礎科目・・・科学技術全般にわたる基礎知識を問う問題。

 適正科目・・・技術士法第四章(技術士等の義務)の規定に係る基礎知識及び専門知識を問う問題。

 

 試験時間は専門科目が2時間、基礎科目・適正科目が1時間となっています。

 試験は全てマークシート形式です。実はここが結構合格のためのポイントだったりします。詳しくは後で説明します。

 

 合格のためにはすべての科目が50%以上である必要があります。科目合格はありません。地味にこれが辛い。

 

 合格発表は12月中旬、今年(令和2年度)は12月18日です。

 

技術士一次試験のポイント

受験部門の決め方

 受験部門は先述したように20部門あります。一次試験には総合技術監理部門がないため二次試験よりも一つ少ないです。20部門のうちどれを選ぶのがよいか?それは、あなたが一番得意とする分野の部門で構いません。何故このような言い方をしたかというと、技術士二次試験での受験部門とは一切関係が無いためです。仮に建設部門で技術士一次試験を合格したとしても、二次試験では機械部門を受験して大丈夫です。

 二年前までの技術士二次試験なら、一次と二次で異なる部門を受けることはお勧めしていませんでした。なぜなら二次部門でも同じような専門科目(必須科目)があったためです。今は論述式となっており、一次試験の延長線上という感じでもなくなりましたね。よって自分が合格しやすい部門で受験すればよいと思います。

 

勉強方法

 基本的には、問題集を解く形になります。特に専門科目は計算問題が多いので、繰り返し解く訓練が必要です。私がお勧めするのは以下の参考書です。

です。

 

 

 

 

 

 専門科目は私の場合機械部門ですが、前述した通り4力と制御が中心の出題です。専門科目は35問中25問を選択して答える形式。そして50%以上の正答率。このことから確実に解ける問題が35問中13問あればいいことになります。技術士一次試験(機械部門)の受験者の多くが熱力学・流体力学・制御に手を焼くと思いますので、材料力学と機械力学は完璧な状態で試験に臨みたいです。特にこの直前の時期ではやれることは限られています。出来ることを確実に出来るようにする。これが重要です。

 最終的に技術士を目指すからと言ってすべての知識が完璧である必要はありません。なぜなら、機械部門なら選択科目がいくつか分かれていますので、該当する部分が完璧であればいいと私は考えています。(全く出来なくていいと言っている訳ではありません)

 一応熱力学・流体力学・制御の勉強のために使った参考書を紹介します。トコトンシリーズと絵ときシリーズはわかりやすくて、苦手意識のある方にお勧めです。

 

 

 

 制御工学は苦手な方が多い印象です。私も他分野に比べると苦手意識が強いです。苦手を克服したい!という方は是非「はじめての制御工学」を手に取ってみましょう。過去問の解説を見てもわからない、という場合にお勧めです。

 

 勉強時間

  私の場合は400時間です。これは多い方だと思いますね。過去問解く以外にも参考書を読む時間も含めています。よって初期学力次第でもっと短時間で合格出来ると思います。過去の記事にも書いていますので参考に見て頂ければと思います。

 

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関連資格

 他の資格の記事でも書きましたが、機械設計技術者試験特に2級の問題は、機械部門の専門科目と出題傾向が似てますので、同時に勉強することをお勧めします。資格も2つ同時にとれますので一石二鳥です。難易度は同じくらいです。私は同じ年に両方ともとりました。

 

 

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 最後に

 これはですね・・・あまり言いたくないんですが、マークシート形式の試験なので、問題が解けなかったとしても合格出来てしまうんですよ。大袈裟なこと言っていますが、例えば専門科目で25問中12問しか解けなかったとします。これでは不合格ですが、マークシート形式ですから適当に付けた番号が運よく当たっていたということもありますので、合格する場合もあります。残りの13問を適当に番号を付けたとして、5択の選択肢だと2、3問は当たってしまうということです。つまり10、11問確実に解けたら合格なんですよね。まぁ運も実力の内といいますが、とりあえず時間がない中で合格がしたいという方は、このような試験のからくりを考慮して、勉強時間そして試験時間を有効に使うことを考えたらいいのではと思います。

 ちなみに私は20問正解でした。出来る限り余裕を持って力を蓄え、試験に臨みたいですね。頑張りましょう。