30代技術士の成長記録

令和元年度技術士二次試験に合格した30代技術士(機械部門)の成長記録です

技術士二次試験向け 信頼性設計まとめ

 本日は技術士二次試験の総合技術監理部門の筆記試験が行われました。一度延期になっていますので、一年以上前になりますが、私が受験した日のことは昨日のことのように覚えています。本日を迎えられた方たちが皆合格出来たらいいのですが、そうもいかないのが技術士試験。明日の総監以外の部門の方達も同様です。

 私は二次試験直前は、なるべく頻出キーワードの復習とアウトプットの練習に注力しておりまして、中でも信頼性設計に関しては丸暗記する勢いでインプットしていました。普段の業務においても常に忘れずに定着させておきたい知識です。よって今回は信頼性設計について試験に役立つ必要最低限の情報をまとめてみました。

 

f:id:mechanicalpe:20200729010227j:plain

 信頼性設計とは

 信頼性設計とは、機械が要求通りの機能を維持し続ける可能性を高めるため、つまり信頼性を向上させるための考え方や手法のことを言います。信頼性設計は以下のようなものが挙げられます。

・フールプルーフ

・フェールセーフ

・フォールトトレラント

・フォールトアボイダンス

・フェールソフト

それでは一つずつ解説していきます。

 

フールプルーフ

概要

利用者が操作を誤っても危険が生じない。そもそも誤った操作や危険な使い方が出来ないような構造や仕組みを設計段階で組み込むこと。その構造や仕組み自体を指す場合もある。

 

メリット

・自己を未然に防止する

・事故による修理費の削減

・生産能力低下による損害賠償の回避

 →半導体工場の場合、1時間ラインを止めると億単位の損害が出ると言われています。

・防護策やマニュアルなどの追加による設計のコストUPを防ぐことが可能

 →3STEPメソッドのSTEP2、STEP3です。

 

課題・問題点

・フールプルーフの仕組みが壊れた際は、非常に危険な状態となる。あくまでサポート役とすべき。

→安全を守るのは人間であるという意識を使用者、設計者に浸透させる。

 

・ドアを安全に閉じなければ起動しない電子レンジ

・両手で同時に操作しなければ動作しないプレス機

・部品の面取り

フェールセーフ

概要

機器などに故障が生じた場合において、それが波及して事故に発展しないよう、安全側に機能するような設計思想。またはその仕組みや構造。

 

メリット

・製品やシステムに故障あるいはエラーが発生しても安全が維持できる。

 

課題・問題点

・フェールセーフはフールプルーフの次善策であり、まずはフールプルーフでヒューマンエラーを対策する。

・要求される後期や効率から、フェールセーフのような安全対策が困難な場合がある

→技術士としては生じる問題をきちんと説明し、顧客に納得してもらえるよう説明する。難しい場合は、安全柵などの安全対策やマニュアル、ハザードラベルなどにより、注意喚起を行うことで安全対策をする。

・一定温度以上に達すると温度ヒューズが溶断し、停止するドライヤー

・踏切遮断器は故障した場合でも自重により遮断桿が落下してくる。

 

フォールトトレラント

概要

機械要素の一部が故障、停止などしても予備の系統に切り替えて機能を保ち、正常に稼働させ続けるような設計思想。またはその仕組みや構造。冗長設計ともいう。

 

メリット

・システムを二重、三重化することで冗長化し、システム障害耐性の向上が見込める。

 

課題・問題点

・損害を受けてからいつまでも正常に稼働させ続けるシステムは作ることが出来ないため、機能を維持する時間に制限がある。

→フォールトアボイダンスによって故障の原因を排除することで、信頼性を向上させるという考え方もある。

 

・UPS(無停電電源装置)

 →停電や瞬時で夏効果によって電源が突然断たれた際に、コンピューターなどの危機や工場の設備に電力を供給し続けるための予備電源のこと

 

フォールトアボイダンス

概要

機械要素になるべく故障や障害が生じないように設計すること。個々の機械要素の品質を高めたり、十分なテストを行うことで、故障や障害の原因となる要素を排除する。

 

メリット

・故障の発生確率減

・安全性の向上

・故障による修理費削減

 

課題・問題点

・一定の水準を超えて高品質高精度を要求すると、極端にコストが高くなる場合がある。

→一般的にはフォールトトレラントとの組み合わせで信頼性を高める。

 

・高信頼部品の採用

・テストや懸賞による良品選別

・品質保証、品質管理対象品を増やす

 

フェールソフト

概要

ハード・ソフトウェアに障害が発生した場合、機能を低下させてでも正常な部分を利用して運用を続行しようとする設計思想。

 

メリット

生涯が発生しても原因を切り離すことで、被害の拡大を防ぎ、安全に装置を動作・停止させることが出来る。

 

課題・問題点

・継続性に重きが置かれているため、安全上すぐ停止させたい場合はフェールセーフ設計をする。

 

・複数のエンジンを積んだ飛行機におけるエンジン

→エンジンに火災が発生すると、燃料の供給を断って炎症を防ぐ。残ったエンジンで速度を落として飛行を継続できる。

 

技術士二次試験における活躍

 筆記試験においては、選択科目Ⅱ-1において出題が予想されます。実際昨年はフェールセーフが出ましたね。今年フォールトトレラントやフールプルーフが出るかもしれませんよ?

 また、各問題でリスクを述べよという設問があったとします。この場合、リスクというのは予め確実に起こると分かる事象ではなく、確率によって発生する可能性のある事象のことを指します。例えば、機械が故障して人が怪我をするかもしれないというのはリスクです。操作性が悪いとかコストが高くなるというのは、ただのデメリット・懸念点ですね。

 機械部門の場合、リスクに安全に関する事象を持ってくると論文が書きやすいです。なぜなら信頼性設計をその対策に挙げられるからです。

 

 口頭試験においては、技術者倫理について重要視していることは?という問いがあった場合、公益の確保と答えたとします。ここで出来れば具体例が出せると良いのですが、私の場合は信頼性設計に基づき安全な機械を設計すると答えます。というか答えました。そのまま信頼性設計に関する質問が飛んできました。

 

 このようにある程度自分で論文の型をつくるとそこには信頼性設計が出てくるんですよね。そういう意味でも確実に覚えておきたいキーワードです。

 

最後に

 明日は技術士二次試験の筆記試験が引き続き行われます。この記事が少しでも役に立つことを願っております。頑張ってください。