30代技術士の成長記録

令和元年度技術士二次試験に合格した30代技術士(機械部門)の成長記録です

技術士二次試験の合格は早ければ早い方が良い

 私のプロフィールにあるように、昨年度の技術士二次試験に合格し、機械部門の技術士になりました。これで30代のうちに技術士になることができたため、目標の一つがクリア出来ました。それでは何故30代で合格することに拘ったのか?理由を以下に示していきます。この記事で伝えたいことは、皆さんにも早いうちに技術士取得を考えていただきたい、ということです。

 

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技術士二次試験合格の平均年齢と分布

 まず二次試験の合格者統計情報より、30代とそれ以外で比較し、30代の受験に優位性があるか見てみます。

 日本技術士会の『令和元年度技術士第二次試験統計』によると、合格者の平均年齢は43.3歳。この数字だけ見ると、経験年数20年の熟練技術者が合格できる試験と思わせてしまいます。しかし騙されてはいけません。分布を見ればわかる通り、30代の合格者が大変多いです。20代合格者も147名とむしろ50代よりも多く、イメージと異なります。確かに私が口頭試験会場(フォーラムエイト)の待合室に訪れた際、40〜50代の方が多い印象でしたので、これには驚きを隠せません。

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  図:令和元年度年代別合格者数

 

 そこで合格率を見てみます。30代は13.6%でした。次に合格率が高いのは50代の11%です。このことから管理職や係長などの重要なポジションについていない30代の方が、勉強時間も確保しやすいということでしょうか。また、勉強にも体力を使いますのでより若いほうが長い時間集中出来るということかもしれません。

 纏めますと、30代で技術士になることは大して早くもなく珍しくもないということです。そして、技術士として必要な経験年数が得られた頃が、最も勉強し易い環境にあるといえます。(業界、会社、職種そして個人の家庭環境などによって程度にばらつきはあると思います)

技術士合格には経験が必要

 試験合格に必要な要素として技術者としての経験があると認識されている方も多いでしょう。しかしそれがどの程度かきちんと把握できていますか?筆記試験や口頭試験の合格時参考答案を見れば大体予想出来ますが、ボーダーラインが分かりませんよね。それでも20代で合格される方が多いわけで、最短で27歳(技術士補に準ずる資格を有して技術士から4年以上指導を受ける)の合格者もいます。

 私が思うに、専門的知識だけでなくコミュニケーションやマネジメント力を4年間で相応のレベルまで上げることは、かなり難易度が高いです。何故なら、仕事運に恵まれる必要があるからです。私たち社会人は、必ず技術士にふさわしい仕事ができるとは限りません。例えば新人に相応しい雑用のような仕事も与えられますし、延々と研修のようなものを受けている期間もあるでしょう。どのような仕事を任されるか?それはすなわち仕事運があるかどうか次第なのです。

  私がお勧めするのは、経験年数が得られたら即受験ではなく、まず独り立ち出来るような仕事環境が整ってから、経験年数を数える。すなわち4年目~10年目の経験を経て受験する30代前半が望ましいと考えます。自分の考えを持って創意工夫をし、自らの力によって問題解決にあたれる能力を有していること。技術士試験はここを見られます。

 技術士二次試験を30代で合格することに拘った理由

 ここでは30代で技術士になることをお勧めする理由をお伝えしたいと思います。

技術者として長い期間仕事が出来る

  技術士を取得するメリットの一つに生涯技術者と生きられる、という点があります。技術士の方で定年後も技術士として独立し、仕事を続けられる方も一定数います。

 それでも体力と気力には限界があります。技術士として技術を追い求めるなら、時間は有限であると認識すべきです。前述しましたが、技術者としての仕事内容というのは仕事運に左右されることも少なくありません。しかし、技術士というパスポートがあれば、自分でその運を引き寄せることが可能なのです。

 多くの人がやりたい仕事が選べない中、やりたい仕事を選ぶ権利を得ることが出来るかもしれません。これは技術士に限ったことではありますが、所詮技術者の世界は技術力がものをいうということです。

転職・異動が容易

 多くの場合、技術者として完成するころには、既に会社における立場は確立されています。例えば技術士を40代、50代で取得される方はすでに管理職かその専門分野で第一人者である可能性が高いですね。その場合、会社の立場や自身の過程状況的にも異動や転職のハードルは高まります。よって、まだ重要なポジションについていない20代、30代前半に技術士を取得することで、今の環境からの脱却が容易に行える可能性が高いです。私も現状に満足している側の人間ではありませんので、当然次のステップや別の環境を見越しての挑戦でした。

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人脈が広がる

 様々な理由で今よりも人脈を広げたいと思っている方は多いのではないでしょうか。しかし、人脈というのは足を動かすだけではなかなか難しいというのは世間一般における共通認識です。そこで、技術士資格は人脈形成に有効であると以前の記事でもお伝えしたかと思います。では資格取得時期が早いのと遅いのとでどう違うのでしょうか?

 出会いというのは、頻度が同じであれば期間が長ければ長いほど増えていきます。その人の立場によっても変わってきます。例えば平社員よりも、係長、課長の方が外部の人との接触機会は増えます。技術士に関してはその道の専門家ということで、役職に関係なく重要な取引に参加させられる機会も増えます。

 また技術士や技術者コミュニティーへの参加機会も増えます。これは資格があるかどうかで世間の評価が変わることを意味します。こと仕事においては、同じ会社でない限りお互いにメリットがないと縁は長続きしません。技術士はコンサルタント資格です。相手に付加価値の高い情報を与えられます。よって初めから高い信用を与えられるので、自然と人との関わりも増えていきます。

 このように、出会いの数が様々な場で増えていくことが考えられます。今後機会があれば、実際にどう変わったか?私の目線で記事を書いてみたいと思います。

 

最後に

 技術士を取得する上でいかに30代で取得することにメリットがあるかをお伝えしてきました。しかし、30代とは人生において様々な変化が起こり得る時期です。仕事においても予期せぬ異動や転職、結婚出産など重なる時期です。場合によっては、それらが落ち着いてから受験を考えてもいいと思います。

 この記事で伝えたいことは、技術士取得は若ければ若いほどその後の活躍の場が多くなる、そして目指せる時間、体力的余裕があるのなら今目指しましょうということです。意味もなく先延ばしにすると後で後悔します。私の場合も決して楽な環境ではありませんでしたが、今はそれを乗り越えて技術士になれました。何年か前に目指すことを決心した自分を褒めたいと思います。

 

 この記事をきっかけに、技術士を目指す人が一人でも増えたら幸いです。