30代技術士の成長記録

令和元年度技術士二次試験に合格した30代技術士(機械部門)の成長記録です

技術士に英語力は必要か? 技術士二次試験 口頭試験対策

 今回は技術士に英語力は必要か?について記事にします。

 昨年度から技術士二次試験の試験制度が改正され、コンピテンシーに基づいて評価されるようになりました。その中のコミュニケーションに以下の記述がありました。

 

海外における業務に携わる際は,一定の語学力による業務上必要な意思疎通に加え,現地の社会的 文化的多様性を理解し関係者との間で可能な限り協調すること。

 

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 昨今は技術士として、国際的な地位向上やSDGs(持続可能な開発目標)にどのように取り組むか等が課題となっていると思われます。コミュニケーションについては、もはや日本国内だけで留めておくには限界がある。よって技術士のあるべき姿も改善しなければならない。という意思表示と思っております。

 

 国際的にコミュニケーションを取る手段として身近なものが英語になります。つまり、技術士としてのコミュニケーション能力に英語などの外国語習得は必要不可欠ということでしょう。では、外国語の読み書きが出来ないと技術士二次試験に合格できないのでしょうか。答えはNOです。英語などの知識を問う問題が出ることは絶対にないと断言できます。

 

 コミュニケーションをとるために外国語を使い熟すことは、一つの手段に過ぎないのです。通訳を利用すること、翻訳した文書による意思疎通を優先することは間違いではありません。逆に自身の語学力や相手の語学力により発生する、コミュニケーションエラーの対策になると考えます。余談ですが、私の場合欧州に出張した際は、英語での会話によりコミュニケーションをとってきました。しかし、母国語ではないことからすべての人が英語を完璧に話し、聞き取れる訳ではなく、コミュニケーションエラーは発生します。自分の努力だけではどうしようも無いなと痛感しました。

 

 ちなみに私は口頭試験において、海外出張を伴う業務をアピールしましたが、案の定「どのように意思の疎通を図りましたか?」と質問されました。私の回答は、「語学力については未熟ゆえ、通訳を同行させ、万全を期す為に文書による情報伝達を行いました。しかし英語力向上は課題と考えております。現在研鑽を続けており、コミュニケーションエラーの発生確率を少しでも下げたいと考えております」です。完璧な回答ではないと自覚しておりますが、リスク対策と継続研鑽を同時にアピール出来たと思います。試験官の方も大きく頷いており、しかも合格してますので、回答に問題なかったと分析してます。

 

 しかし、発した言葉に嘘偽りはなく、今も語学力向上の為の努力は続けています。今までは、大した目的、目標もなく何となく学習していましたが、技術士としての自覚からモチベーションも向上しているように感じます。二次試験の受験勉強で忙しい方も多いと思いますが、次のステージに向けて、どのような心構えが必要か?今から考えておくことをお勧めします。

 

 以上から、技術士になる為に英語力は必要ないが、技術士として英語力は必要であるという結論になります。