30代技術士の成長記録

令和元年度技術士二次試験に合格した30代技術士(機械部門)の成長記録です

技術士の転職【面接対策編】 想定質問&回答

今回は転職の面接時に想定される質問とその回答例について記事にします。転職を考えている方、今転職活動中の方の参考になれば幸いです。

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はじめに

転職活動の面接は、バイトの面接とは違って時間をかけて対策をしなければなりません。これは転職活動者のレベルが上がる大手メーカーになれば当然の話で、皆合格を勝ち取るために相当な準備をしてくる前提で面接官も品定めをします。こちらが望んでいなくてもハードルは上がります。このような背景を認識したうえで、面接対策を講じなければなりません。

世に出ている面接対策は正直あまり参考になりません。何故なら面接の質問はニーズから生まれるものなので、そのニーズが企業や部署、担当者によって様々だからです。私も頭を悩ませながら対策を練っていた記憶があります。実際に、エージェントが面接対策を手伝ってくれますが、あくまで定番の質問対策までです。

この先のリアルな想定問答を私の実体験を参考に紹介していきます。

 

定番質問とは

まず定番質問とは、自己紹介•転職理由•志望動機の3点を指します。この3つは必ず聞かれるので、絶対に回答に困るようなことがあってはダメです。

面接の流れは、進行役(大抵は人事部の方)が上記3点を教えてくださいと言われますのでスラスラ答えれるように練習します。時間をかけて作った力作を丸暗記してください。定番質問のポイントは別の記事で解説します。

 

想定すべき質問及び回答

私が何社か受けて実際に合った質問について列記します。簡単ですが、回答例も合わせてご確認ください。

・弊社に入社した後のキャリアプランを教えてください

 →1年後、3年後、5年後と区切って明確に成長しているイメージを共有する。1年目から即戦力である必要はないので、背伸びしすぎないこと。

・他社も志望しているが、弊社と業界が異なるのはなぜか(志望動機が弱くないかと聞いている)

 →共通点を見つける。例えば、業種が違っても機械設計という根本は同じ。今までの経験が活かせると締めくくる。

・競合の〇〇社ではなく何故弊社をえらんだのですか

 →特に優れている部分を褒めちぎる。細かいところを突くと逆質問で首を絞めるため注意。例えば技術士の数が多いので技術力が高いとか。

・△△の経験はありますか(△△は業務内容やCADなどのツールを指す)

 →経験があればいいが、なければ今後個人的にも努力し早く身に着けたいと積極性をアピール。もしくは部署移動などでもそのように克服した経験談を語る。

・転勤は問題ありませんか

 →メーカーの総合職なら必ずはいと応えないとおかしい。

・あなたの知識や経験は弊社でどのように活かせますか

 →答える為には業務経歴書を作成した際に行った業務棚卸が役に立つ。無難な答えは問題解決能力。次の質問が答えやすくなる。

・問題が発生した時の対処方法など実体験を参考に教えてください。

 →設計した機械の不具合対応など。FTAや特性要因図などの問題解決手法を使って、原因特定を行った。個人で解決したという方向性より、周りを巻き込んで自分が主体となって対応した、という内容が好ましい。

・入社後の目標を教えて下さい

 →キャリアプランと被るが、中堅社員ならマネージャー(課長、係長)になってチームの運営に携わりたいと答える。企業はプレイヤーよりもマネージャーを欲しがる。

・機械安全についてどう考えているか教えてください。

 →例えば、リスクアセスメントやFMEAの重要性だけでなく啓蒙活動が重要だと回答する。

・質問はありますか

 →相手によって使い分けた方がいいが、一次面接なら業務に関する質問にとどめる。例えば募集要項から分かる範囲で質問内容を考えておく。2,3個は欲しい。なるべく自分の知見もアピールできるような質問がいい。役員面接なら、会社のシステム、方向性など広い視野で見た質問がいいかと思う。例えば、オープンイノベーションや産学官連携の実績についてなど。

 

最後に

定番質問は必ず聞かれますので、準備に対するモチベーションは高まります。従って答えられるのは当たり前です。他の候補者と差をつけるなら、いかに想定問答を用意し暗記するかが大事です。また、面接時のやり取りをイメージすることも重要です。質問を答えたらこう来るだろうといったようにシミュレーションを繰り返します。一度のチャンス、失敗しても次があると考えずに確実にものにしたいですね。

 

 

技術士が転職したらどうなる? 現状に不満を抱く方にお勧め

久しぶりの更新になります。数ヶ月色々あって、あまり時間がありませんでした。

今回のテーマでもあるのですが、転職について考える機会ができ、思い切って行動を起こしました。結果、4月から新しい会社で働くことになったわけですが、こんな私でも大手メーカーの研究開発職へのステップアップが叶いました。結果論かもしれませんが、今までのスキルや経験を裏付ける技術士という資格に助けられたことは言うまでもありません。

私が今まで描いていたキャリアパスの中で最高の結果が得られたと思います。もっとも、他にも選択肢はありましたので複数の最良の選択肢の中から選んだ道であると言っておきます。この辺は後で細かく触れるとして、技術士の資格を持っている人間が転職しようと思ったらどんな会社に転職できる?年収は?市場価値は?など気になるところを公開していきますので、参考になれば幸いです。まず今回は私の体験談から伝えていきたいと思います。

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転職で得られた結果

•中小企業から大企業へ

•年収150万UP

•製品開発から研究開発へ

•通勤時間は前職と同等、ただし転勤あり出張頻度多め

他にも内定を3社(電機メーカー、自動車メーカーなど)から頂きました。

転職活動期間

最短ではないと思いますが、私の場合内定承諾までに2ヶ月かかりました。一般的に3ヶ月、長くて半年などモチベーションや個々の事情によってまちまちだと思います。しかし、私自身がこれ以上仕事と並行して活動するには耐えられないと感じたので、ダラダラ続けない方が正解だったと考えます。

初めの1ヶ月は書類選考期間、翌月に一次面接と役員面接がありました。この面接期間が本当に予定がカツカツでしんどかったです。内定が出ても複数社で比較できるように、なるべく役員面接のタイミングを合わせるように工夫しました。

転職理由

私が転職しようと思った理由は、今の会社よりも自分のスキルが活かせる会社で仕事がしたいと思ったからです。

多くの人は、新卒で就職する際に大学で勉強したこととは関係ない仕事を選びます。これは仕方がないことですが、折角なら自分が一生懸命学んだ知識を仕事に活かせたらと思いますよね。この感覚と同じなのかなと思います。技術士をはじめ多くの資格を取得し、日々研鑽を続けてきましたが今の会社では活かせる道が段々なくなってきました。この様な状況はここ数年続いていましたが、ある人の話を聞いて、思い切って転職活動をしようと決断しました。

過去に転職を諦めた理由

皆さん過去に一度でも転職したいと思ったことはありますか。私は過去何度も転職サイトに登録しては諦めてを繰り返してきました。

転職活動をしない人の理由は、以下が多いです。

・年収、立場、人間関係に満足している(今よりいい会社がない)

・新しい仕事を覚えることが大変

・会社を変える際の手続きなどが面倒

 

つまり、メリットがあまりないと考える人が多いみたいですね。

転職活動をするには多くのエネルギーが必要です。普段の業務と並行して履歴書や面接など、多忙な方ほど負担が大きいです。このように、中々したいと思えないのは分かりますし私も同じでした。

ただ私の場合は、技術士の資格を有しています。転職活動を通して、世間の評価、優秀な方々から見てニーズはあるのか試したいという気持ちもありました。また中小企業に籍を置くなら、そのまま今の職場で働けばいいですしね。

一般的に転職しない理由は、現状に満足している場合がほとんどです。逆にそうでない場合は、多少の負荷が増えても転職活動をしてみた方がいいのかなと思います。

 

転職活動の準備

今時企業の採用ページから問い合わせて履歴書送付なんてことはやりません。転職サイトもしくは転職エージェントをつかいました。

私はビズリーチとリクルートエージェントに登録していました。登録する際に自分の経験やスキルの棚卸をする必要があります。多くの場合、レジュメ(職務経歴書のようなもの)が必要です。この辺りはテンプレートなどが用意されているので、事前にきっちりしたものを用意する必要はありません。

あと、周りに転職経験者がいたら相談出来るよう連絡を取り合っておくと良いですね。私は毎日のように相談してました。

 

転職活動の目標設定

目標設定は、転職活動に踏み切る動機にもつながるのでとても大切です。ここがブレていると、結局途中でやめてしまいます。

私の場合、

・今よりも年収を上げること

→最低でも現状維持〜100万UP程度

・技術力が活かせる環境が得られること

→募集がメーカーの製品開発、または研究開発職であること

ですね。これ以外は、基本的に紹介されてもお断りしてきました。

転職活動には妥協が必要

いくら希望があるとはいえ、必ず理想の会社と出会い、内定がもらえるとは限りません。

会社を選ぶ上で1番ネックになるところが勤務地だと思います。私もそうですが、家族がいてすでに子供が大きい場合、最初から単身赴任を覚悟で仕事を探さなければならないでしょう。しかし、企業によっては中途採用者には単身赴任手当を出さない企業は多いです。あくまで会社命令であれば出すと言うスタンス。転職により収入が増えても、結果無駄な出費が増えて意味がなくなります。

私は今自分が置かれている環境に不満はありませんが、本気で転職を考えるなら、結婚して子供が生まれる前もしくは、持ち家になる前がよかったと思います。

しかし、技術士自体が第二新卒など若い方が持っている資格ではありませんので、転職ありきで結婚を遅らせるというのは中々難しいでしょう。自分の中で重要なポイントは何か?を予め考えておく必要はありそうです。

私の場合、勤務地に関しては妥協し、仕事内容と収入UPをとりました。

 

最後に

今回転職活動をしてみてわかったことは、技術士の資格を活かして自分の希望を叶えることが出来るということです。これは、エージェントからの正直な評価や、面接で相手の反応などをみても明らかです。資格自体を評価してもらえたケースもありますが、それよりも技術士に至るまでの努力や熱意を評価されたケースが多かったです。しかし、それにはレジュメや面接でのアピールの仕方が重要です。このブログでまた詳細についてお伝えしていきますので、これから転職を考えている方の参考になればと思います。

 

 

【技術士受験生必見】ブログ紹介

 令和3年度技術士二次試験はもうすぐ口頭試験が始まります。駒を進めることが出来なかった方の中には、すでに来年に向けてスタートを切っている方もいるでしょう。しかし、それ以上に諦めてしまっている方がいるのも事実です。不合格になっても諦めない、意識を高くもつ、つまりモチベーションの維持。とても難しい課題です。ではどうすれば解決できるのでしょうか。

 私も過去に他の資格試験で不合格を経験しています。気持ちを立て直すには、やはり情報が一番の薬です。資格関連記事を読んだり合格者の声を聞いたり…技術士二次試験は受験者が多くいますので、それだけ多くの情報を得ることが出来ます。

 インターネット上には、技術士関連のブログが多く存在します。私も受験の際はよく見させてもらってました。そこで今回は私が皆さんにお勧めしたい技術士関連ブログを紹介します。

 

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技術士関連ブログとは

私の中では、以下の3つに分類しています。

技術士関連ブログの種類

①技術士としての活動記録がメイン

②技術士合格までの対策や体験記などがメイン 技術士が執筆

③技術士合格までの対策や体験記などがメイン 修習技術者が執筆

私のブログは②に該当しますね。

合格体験記は今目指している方には是非読んでいただきたいと思いますが、もう2年前にもなりますし、段々風化していくのも事実です。

 

そこで、③の今現在も合格を目指している方が執筆しているブログは、個人的にかなりお勧めです。リアルタイムの情報が得られるという点が素晴らしいですね。何よりもTwitterの様に、同期受験生の頑張りを見ることでモチベーションを高めることができます。

 

次にお勧めブログを紹介します。

お勧めブログ その①

書籍・公文書から学ぶ技術士ブログ|技術士と機械技術

技術士の資格は役に立たないって本当?メリットの先を考えると見える魅力を紹介します(受験動機)|書籍・公文書から学ぶ技術士ブログ (takeyuublog.com)

 

こちらのブログは、私もTwitterでフォローさせてもらっているたけゆうさんが運営されています。今技術士を目指されているということで、リアルタイムでどのような考え、目線で勉強しているか?その方法は?受験動機など、今技術士を目指している方にとっては、ためになる情報が満載です。

そして何よりも読みやすい。

圧倒的に作り込みが丁寧です

私のブログと比較しても雲泥の差です。これだけでも技術士に対する想いの強さが窺えます。

 

また、たけゆうさんの記事内では『技術士取得により働き方が自由になる』と語られています。メリットを様々な角度でよく考えられてるなと感じます。確かに技術士取得は昇級や昇格だけでなく、仕事以外の生活にも影響を及ぼします。資格取得など無意味だという意見も多くありますが、案外自分で可能性を見つけられていないだけなのかもしれませんね。

 

上記はほんの一例で、たけゆうさんの記事からは合格後のメリットがこれでもかと伝わってきます。受験生の方は、是非この記事を読んで合格に向けて頑張っていただきたいなと思います。

 

技術士受験の最大のハードルはモチベーションの維持だと思っています。ここが理解できずに、多くの人が受験を諦め合格に手が届きません。他にもまだまだ技術士関連ブログは多く存在します。ネットで「技術士 ブログ」で検索して自分の知りたい情報を探すと良いでしょう。

お勧めブログ その②

技術士合格への道しるべ

技術士の資格を取得するメリットとデメリット【体験談あり】 | 技術士合格への道しるべ

こちらのブログもTwitterでフォローさせてもらっているA太郎さんのブログです。

技術士の目線で語られる技術士ブログ。技術士に関する多くの情報が纏められており、一通り目を通せば技術士について大分詳しくなれますね。

初見の印象は、技術士資格有料講座のホームページかな?と疑うような圧倒的な情報量です。読者として楽しませてもらっています。

 

紹介記事にもありますが、技術士になった人にしかわからないメリットは生々しいです。建設部門以外の方の話は貴重ですよ。ぜひ一読ください。※A太郎さんは金属部門の方です。

特にメリットの論理的思考力、分かりやすく伝える力が身につくというのは私も感じるところです。

 

ここでは紹介しきれない他の記事も是非読んで頂きたいです。きっと技術士二次試験合格への手助けとなってくれるはず。繰り返しになりますが受験勉強は、モチベーション維持が重要です。

 

技術士関連ブログから学ぶ

技術士二次試験で不合格になってしまった方、まずは人から学ぶことはないか?視野を広げてみてはいかがでしょうか。来年の技術士二次試験まで、まだまだ時間があります。勉強を再開するよりは、モチベーションの上げ方や勉強方法の改善など土台となる部分で多くの知識を蓄えておく期間としましょう。

他人が発信しているTitterやブログは大変貴重な情報です。暇なときに見るだけでも勉強になると思います。私もこれからも情報発信を続けていきます。

技術士二次試験指導について

技術士二次試験の筆記試験対策に論文添削を受け付けています。興味のある方はTwitterのDMもしくはブログの問い合わせよりご連絡ください。

 

技術士二次試験 口頭試験対策【令和3年度】

 令和3年10月26日、昨日のことですが技術士二次試験の筆記試験の合格発表がありました。合格された方、おめでとうございます!!

 筆記試験から約3カ月、待たされただけあって喜びも一入ですね。しかし休んでいる暇はありません。これからが実は大変なのです。やるべきことをきちんとこなした方から順に合格していきます。逆に、他の方より準備が甘いと不合格という最悪の結末が待っています。残りの試験勉強をどのように行えばいいか?過去の記事も紹介しながら、お伝えしたいと思います。

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まずはスタート地点を把握する

筆記試験後から合格発表までの間に、しっかり準備してきたという方には不要ですが、実は今の時点ですでに後れを取っている可能性があります。まずは下の記事を読んで、他の方が何をしてきたか?把握しておきましょう。

概要だけでも載せておきます。

【合格発表までにやるべきこと:必須事項】

◦復元論文作成
◦実力を維持する
◦コンピテンシーを意識して普段から仕事をする
◦ニュースなどにもアンテナを張る

【合格発表までにやるべきこと:余力があれば】

◦口頭試験の対策を練る
◦口頭試験対策講座の調査
◦模擬面接の調査

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口頭試験を知ろう

口頭試験に関して知識がない方は、以下の記事をかならず読んでください。

 

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計画を立てよう

 まずは自分の口頭試験日を確認したいです。

11月下旬であれば準備時間が1か月しかありませんので、時間的猶予は全くありません。

以下は最短イメージです。

①模試の予約:今日中10/27(水) なるべく2週間後くらいがお勧め。2回は必要

②経歴、業務内容の詳細の補填、プレゼン原稿の作成:10/31(日)迄

③プレゼン原稿の推敲、暗記:11/14(日)迄 約2週間

④想定問答集の作成、暗記:11/14(日)迄 1回目の面接以降も継続

⑤模擬面接1回目:11/14(日)

⑥模擬面接2回目:11/21(日)以降

私の経験上、計画表は目に見える場所に貼りだしておくことが重要です。計画はその通り実行して初めて意味があります。

 

具体的な対策を練ろう

 計画が出来たら、具体的な口頭試験対策を練っていきます。

 計画にもある通り、プレゼン原稿の推敲・暗記、模擬面接の確保、想定問答集の作成、模擬面接、個人練習について各々ポイントがあります。

 プレゼン原稿の推敲は、4月に出した経歴書や業務内容の詳細では口頭試験に臨むのに心もとない場合は、多少の変更や文言の追加は許されます。例えば、プレゼンの内容にはコンピテンシーが含まれているか?という視点で見てみると意外と改善部分が見えてくるものです。

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 プレゼン原稿の暗記についてですが、模擬面接では、最初のプレゼンが上手く話せないとグダグダになってしまって、折角の機会が台無しです。そのためにもしっかりと暗記して話せるようにしておきましょう。この時点では、5分や3分など時間制限は気にしなくてもOKです。まずは覚えたことがしっかりと話せること、次回への課題が明確になることが重要です。

 

 模擬面接の確保についてですが、有料講座はすぐに埋まってしまう可能性もあるので、早めに調査・申し込みを済ませるべきです。

 

 想定問答集は0からの作成は中々非効率です。参考書を読んで時短をするのもひとつの戦略です。

 

 模擬面接はかならず2回出来るといいですが、これは1回目で問題点を浮き彫りにし、2回目でそれらがうまく対策出来ているかを見るために必要です。実は1回目と2回目の間、さらに2回目の後にも面接は出来る限り行った方がいいです。お金をかけれない方が大半だと思うので、友人や家族・同僚などに依頼するしかありません。私は家族にもお願いしました。目的は口頭試験に慣れることです。実力がいかに発揮できるか?が合否をわけます。私はここに多くの時間を割きました。

 

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合格者の声に耳を傾ける

 Twitterやブログで検索してみると多くの技術士の意見や合格体験記を目にします。様々な意見があるので混乱してしまいますが、なるべく多くの意見に目を通すことをお勧めします。実は口頭試験というのは精神的に非常に不安定になりがちです。そこで合格者の意見というのはいわば精神安定剤のように作用します。

 途中でダウンしない為にも、一人で抱え込まないことが重要です。試しに私の合格体験記を読んで頂き、少しでもお役に立てれば幸いです。

 

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最後に

 なるべく多くの方に口頭試験対策を見ていただけるようTwitterでも発信していきます。それでは皆さんの健闘を祈ります。

 

令和3年度 秋・冬に向けた資格ラッシュ

 今年もやってきました。機械系資格は秋から冬にかけて集中しておりまして、申し込みも始まっています。技術士二次試験も筆記試験の合格発表が10月後半、11月下旬から口頭試験が始まります。

 全てを受験するわけにはいきませんが、纏めて受験することで効率よく勉強したり、知識が定着しやすいと思います。私の実体験にて証明済です。

 今回の記事では今年の資格スケジュールを纏めましたので、ご自身の研鑽に役立てていただけたらと思います。 

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2次元CAD利用技術者試験1級

申込期間:2021年8月19日(木)~9月28日(火)

試験日:2021年11月7日(日)

※年2回、前期後期あり。

 

3次元CAD利用技術者試験1級

申込期間:2021年10月6日(水)~11月1日(月)

試験日:2021年12月5日(日)

※年2回、前期後期あり。

 

機械設計技術者試験1級,2級,3級

申込期間:2021年7月20日(火)~9月30日(木)

試験日:2021年11月21日(日)

  

機械・プラント製図技能検定1級,2級

申込期間:2021年10月4日(月)~10月15日(金)

試験日:実技 2022年1月23日(日)

              筆記 2021年1月30日(日)

※技能検定前期後期の内後期のみ。

 

技術士一次試験(技術士補)

申込期間:2021年6月17日(木)~6月30日(水)

試験日:2021年11月28日(日)

※今年の受験申込は受付終了してます。

 

 QC検定

申込期間:2021年12月上旬

試験日:2022年3月20日(日)

 

計算力学技術者認定試験

申込期間:2021年6月21日(月)~7月16日(金)

試験日:2級(熱流体力学、振動) 2021年12月9日(木)

    2級(固体力学) 2021年12月10日(金)

    1級(固体力学、熱流体力学、振動) 2021年12月16日(木)

 

セーフティサブアセッサ

申込期間:2021年11月29日(月) 10:00~12月17日(金)17:00迄

試験日:2022年1月28日(金)

※学科とケーススタディが同日に行われる。    

 

勉強を始める方へ

 試験は1年に1回しかない場合が多いので、申込期間に間に合うよう準備をしておきましょう。まず勉強してみてから受験の検討をしてみても良いですが、最終的には過去に受験された方々の意見を参考にすると良いです。 

 例えば難易度や業務への応用など、様々な意見がネット上でも収集できます。私の合格体験記のリンクを以下に貼っておきますので参考にしてください。

 

 合格体験記一覧 

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技術士二次試験筆記試験後から合格発表までにやるべきこと

  1ヶ月前に技術士二次試験の筆記試験が行われました。合格発表までしばらくありますが、実はこの期間で何をして過ごすべきか皆さん悩まれているようです。

 去年の記事でも書きましたが、二次試験は口頭試験を終えるまで気が抜けません。そこで、改めて筆記試験後から合格発表までやるべきことを記事にしていきます。

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必須

復元論文作成

 

  これはやっていない方いないと思いますので、もう少し掘り下げて話をしていきます。

 復元論文はその名の通り、試験で書いた論文をそのまま復元したものですが、何のために必要なのか。それは口頭試験で必要だからですね。

 しかし本当はですね、復元よりももっとやるべきことがあるんですよ。それは、自分の論文を評価することです。ここでコンピテンシーの評価の項目を参照ください。

業務遂行上の各段階における結果、最終的に得られる成果やその波及効果を評価し、次段階や別の業務の改善に資すること。

 

 つまり復元論文で良かった点だけでなく悪かった点を抽出し、より良い論述に出来なければなりません。口頭試験でここを突かれるケースがあるため、なるべく粗探しをするつもりで自分の論文を見直しておきましょう。そして、口頭試験時に備えて想定問答を作っておくと良いですね。ここは最悪合格後でも良いかと思いますが、不合格時は次年度の筆記試験勉強にもなりますので是非やってみてください。

 

実力を維持する

  ここでいう実力とは、コンピテンシーを意識した論述力と専門分野のキーワードや専門知識の記憶量になりますね。専門知識は、技術士一次試験レベルと捉えれば良いでしょう。

 筆記試験は短期間の勉強で合格される方が見えるのですが、そういう方ほど危ないと思います。何故なら口頭試験は、弱点をつかれるケースがあるため誤魔化しが効かないからです。短期間の勉強は、相当優秀な方を除いて覚えたキーワードも少ない、論述練習も少ないなど準備が足りません。想定問題が当たって運良く合格出来ても技術士に必要な力が身についたとは言えません。仮に口頭試験に合格しても技術士になってから苦労しますね。

 私はこの期間は既に、技術士としての継続研鑽が始まっていると捉えています。試験が終わったから勉強はやめた、と言うのはおかしな話ではないでしょうか。合格後も研鑽を続けるのであれば、口頭試験までも同じことです。

 

コンピテンシーを意識して普段から仕事をする

  口頭試験ではコンピテンシーを絡めた質問をされますが、一般論ではなく自分の業務ではどうだったか?を聞かれます。少しでも回答できるポイントを増やすためにも今から口頭試験までコンピテンシーを意識して仕事に取り組みましょう。大抵いつから意識しているかなど聞かれないはずですので、最近始めたことでも堂々と答えれば良いです。

ニュースなどにもアンテナを張る

 

 口頭試験はリアルタイムの問題について意見を求められるケースがあるため、常に時事問題例えば自身の業界の動向や規格、環境問題、災害についてなどについて常にアンテナを張り巡らせておきましょう。規格は改訂が入ると厄介ですが、まぁこれから技術士になるのであればそれくらい把握しておくべきでしょう。

 

出来ればやっておきたい 

口頭試験の対策を練る

  口頭試験対策は、筆記試験と違い対策は明確です。しかしそれは対策方法を知っていたらの話です。予め調査し、準備をすることで選択肢も増えます。今のうちに何をするべきか知ることから始めましょう。

 対策はズバリ己と相手を知ることです。どれだけ知識経験才能があっても、それを口頭試験で表現できなければ意味がありません。まずは己を知るつまり棚卸しをしましょう。自分がどのような技術者か十分に伝わるよう今までの業務を振り返るのです。そして次に相手を知るつまり想定質問を調査しましょう。棚卸しした結果をどの様に試験でアウトプットするのかを把握することで、効率よく勉強できます。最終的には想定問答集を作成し、暗記します。

 詳しくは別記事で紹介してますので併せてお読みください。

 

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口頭試験対策講座の調査

  インターネットで調べると、出てきますが価格はまずまず高いです。筆記試験の合格率からして、チャンスを確実にものにしようと思えばそれほど高いとは思いませんが、直前で迷うくらいなら事前に十分検討された方が良いです。仮に経済的な余裕がなく諦めるくらいなら、今からなら計画的に積み立てておけば、選択の余地がでてくるかもしれませんよね。

模擬面接の調査

  試験対策の相場と同じく結構高いです。コロナ禍でリモート(Zoom)などがトレンドになるかもしれません。価格も対面で無い分安くなるかもしれませんが、臨場感がない分場慣れするという目的から外れてしまいますね。昨年度はどうだったのか調査してみますので、また結果をブログに載せたいと思います。

 

最後に

  筆記試験合格発表まではまだ2ヵ月強あります。今のうちに出来ることはすべてやって後悔の無いようにしましょう。口頭試験に関する個人的な相談は随時受け付けておりますので、本ブログの問い合わせフォームもしくはTwitterのDMよりお問い合わせください。

技術士二次試験本番のトラブルシューティング

 いよいよ明日は技術士二次試験の筆記試験です。直前で申し訳ありませんが、試験本番時のトラブルシューティングについてまとめました。参考になるか分かりませんが最後までお付き合いいただけると幸いです。

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予想問題がはずれた

  練習で作成した論文テーマに寄せていきましょう。つまりいかに応用の効く解答が準備できているかがカギです。コンピテンシーに沿った解答が作れていれば、大体使える内容が多いです。※IIー1は例外です。

 

題意が読み取れない 

  直接的にキーワードが書かれているとは限りません。出題者が答えに何を書かせたいか、コンピテンシーから想像することも重要です。

 

時間が足りない

 時間制限のある試験においては当たり前の話ですが、出来る問題から着手する。例えば、Ⅱ‐1を飛ばしてⅡ‐2、Ⅲ-1を着手してみると、問題を解いている間に思い出すことやひらめきがあることも。3時間30分の間にすべて解き終わればよいので、行ったり来たりするのは問題ありません。

 

論文を書いている途中でキーワードを忘れた 

 全てにおいて答えは一つではありせん。常に2、3個骨子の段階でキーワード抽出しておくと、骨子から組みなおす必要がなくなり挽回が効きます。

 

漢字を忘れたら 

 平仮名でも大丈夫です。可能な限り他の言葉での言いかえが望ましいですが。

 

消しカスが散らかって気が散る 

 消しカスがまとまるタイプ、もしくは消しやすい消しゴム『』を用意。消しやすい消しゴムは、隣の行まで一緒に帰ることもある為注意。

 

修正時に誤って消しすぎた 

 骨子を残しておけば大丈夫です。焦らず骨子を元に再現しましょう。2/3ページほど消しても間に合った実績あります。

 

時間が足りない 

 最後まで埋めることよりも、論文としてきちんと着地することを目標に切り替えましょう。2〜3行空白行を残していても大丈夫。蛇足があると、それまでの論文の印象を逆に悪くする可能性があります。以上と書けるよう、のこり10分くらいから着地までのストーリーを構成しましょう。

 

技術者倫理について問われたら 

 安全対策について論じるとつながりがスムーズです。選択しが少ない分、ここに時間を使わないことがポイントですね。もちろん事前に準備が出来ていれば他のテーマでも問題ないかと思います。

 

時間が余っても何をしたらいいかわからない 

 多くの時間が余ることは稀ですが、書き直しなどが出来ないことが殆どなので、以下の点について再確認しましょう。

・誤字脱字がないか確認する。

・「以下〜」のように略語を使っているのに、途中で使い忘れていないか。

・言葉の言い回しに統一感はあるか。客観的に見ると違和感が生じることも。

 例えば、メリット、メリットを途中で長所、短所などと言い換えないよう注意するなど読み手にやさしい論文作りを心掛けましょう。

 

休憩時間はどう過ごせばいいかわからない 

 トイレ休憩はもちろん必須です。それ以外で気を付けた方が良いのは、深いレベルで直前の問題の答え合わせをしないこと。間違いを見つけると、次の試験へのモチベーションに影響します。しかし反省は必要です。もし誤字やキーワードの認識間違い気づいたら、次の時間までに正しい情報をインプットします。

 

最後に 

 残り時間で出来ることは限られています。これまでの成果が出せるよう、後は本番に向けて体調を整えましょう。それでは健闘を祈ります。

 

 

 

 

技術士二次試験 合格時の点数について

  今更ですが、今年の4月に点数の開示請求をしたところ、先日届きましたので内容の共有と試験対策用に分析してみたいと思います。

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予想

  元々ご報告していた通り、令和元年度の筆記試験結果は全てA判定。口頭試験は○(×なら不合格)。しかし合格ラインに対してどの程度余裕だったのか?手応えとの比較などわからないままというのは気持ち悪いですね。ということで、先ずは試験直後の手応えから点数を予想します。

 筆記試験

    必須I:60% 

           選択II:61%

          選択Ⅲ:65%

口頭試験

   コミュニケーション、リーダーシップ:80%

  評価、マネジメント:70%

  技術者倫理:80%

  継続研鑽:90%

 

結果

 

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そして実際の点数 ※()内は予想

 

 筆記試験

   必須I:29.5/40点 73.8%(60%) 

           選択II:21/30点 70%(61% )

          選択Ⅲ:23.5/30点   78.3%(65%)

口頭試験

  コミュニケーション、リーダーシップ:22/30点 73.0%(80%)

  評価、マネジメント:22.5/30点 75%(70%)

  技術者倫理:15/20点  75%(80%)

  継続研鑽:16/30点  80%(90%)

 

 筆記・口頭共に得点率74%ほどで危なげなく合格できていたことがわかりました。選択Ⅲの手応えは元々良かったのですが、他も予想より高い点数がいただけてました。

以上より

①そもそもの勉強方法に間違いはなかった

②キーワードの選定がクリティカルな問題になることはなく、論文の構成やコンピテンシーを意識した論述の展開(題意に沿う)ができていることがポイント

であることがわかります。なぜなら、そもそもキーワードが間違っているのであればもっと得点率にバラツキが出るはずです。選択IIで怪しい解答がありましたし、ここで大きくこけてもおかしくないと思っていましたが、結果はご覧の通り。

キーワードの説明や誤字があったとしても、矛盾がないこと、題意に沿っていれば大きく減点はないのだろうと思います。

 ただし、結論付けるにはまだ早いですね。私自身1回しか受けていませんので、今後同じように得点の開示請求をする人が増えれば傾向も見えてくるかもしれませんね。

 

 口頭試験は、正直?な部分が多いですが、こちらも70%以上はとれてました。これが高いかどうかわかりませんが、100%もとれる試験ですので、まだまだ対策が甘かったと言わざるを得ないです。

 技術者倫理と継続研鑽は無難な回答につき得点が伸びなかったかなと思うのですが、恐らく時間が押していたので、質問数が足りてなかったのではと推測します。つまり、前半やコンピテンシーに関係ない質問で時間を費やさないことがポイントになってくるのではないでしょうか。

 

点数の開示請求の方法

 

下記URLに添付されている申請用紙を使って申請します。

申請用の封筒とは別に返送用の封筒が必要なので、注意してください。

必ず申請用紙に「点数付き成績開示」と記入してください。申請用紙には特に記述する欄がないので漏れがないよう気を付けてください。

 

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技術士二次試験 本番1ヶ月前の過ごし方

  あと1ヶ月で令和3年度技術士二次試験の筆記試験が行われます。皆さん勉強の方は順調でしょうか。あと3回しか土日がありませんので、時間の使い方も効率よく、効果的にを意識しましょう。今回は、本番1ヶ月前をどう過ごすか?を記事にしたいと思います。f:id:mechanicalpe:20200820230202j:plain

1ヶ月前までに終わらせておくべきこと 

キーワード学習 

 150〜200は抽出済で、暗記は100個程度完了していることが最低ラインです。暗記したかどうかの定義は、論文のキーワードとして使えること。一字一句記憶することは難しいですし、効率も良くありません。

 残りのキーワードは何となくの理解で留め、他の勉強にリソースを割きます。

過去問分析 

 令和元年、令和2年度の問題は一通り目を通して傾向を掴みましょう。採点基準のコンピテンシーにからめてどのような小問がでそうか?という目線で見てみると良いでしょう。問いの意味を理解し正確に答える訓練も必要です。またⅡ-1に関しては過去10年ほど見てみると、類似問題が出るケースがあり、こちらも問題予測に際し分析は必須です。

 

1ヶ月前から取り組むこと 

過去問やものづくり白書によって問題を予測する

 過去問を見てもらうと、時事問題を絡めた問題が出ることがあります。昨年で言うと午前でSDGsに関する問題が出ていましたね。今年はズバリ新型コロナに関連し『不確実性』について問題が出そうです。あまりここでは具体的なことはお伝えしませんが、昨年のものづくり白書のまとめ記事をご確認いただき復習して頂ければと思います。

 

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 予想問題の答案を完成させ覚える 

 予想問題に近い問題が出た場合、つまりホームランボールが来た場合は90点を取るつもりで問題が解けるようにします。よくあるのは、問題が予測できて正しい答えが書けなかったという話で、これがこの試験が難関と言われる所以かなと思います。問題予想と完璧な解答の作成はセットなので、ここは妥協しないようにしてください。解答を作ったら、聞き流しや休み時間に眺めるなどして暗記しましょう。ちなみに、この暗記作業は別に一字一句覚える必要はないので、必要な時に解答の手掛かりになる程度に考えておけばいいです。ちなみに私の場合、試験問題をあらかじめ予想しといておいたおかげで試験が楽になったと思います。

 試験問題が予想と少し違ったとしても、なんとか自分の守備範囲に引きずり込んで解答することになるでしょう。無理矢理でも筋が通っていれば問題ありません。

 

骨子の作成、キーワード抽出に慣れる 

 論文をひたすら作成する勉強方法は非効率的です。ひたすら文字を書き続けるというのは身体特に手や腰に対する負担が大きいです。体のケアもさることながら、負担を減らす勉強法に切り替えましょう。例えば、論文を作り切るよりも骨子作成までを繰り返したり、もっと短時間で終わらすなら、必要なキーワードを反射的に抽出するトレーニングをしましょう。

 骨子の作り方は別記事にも書いています。キーワードの抽出にはマトリクス表を使って暗記から始めるといいです。これも別記事にて紹介してます。

 

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 残り1週間の過ごし方を決める

 残り1週間はモチベーションをいかに維持するかが大切です。例えば得意な問題を何度もひたすら解くなど、自信を失わないようにするのも一つです。

これにより当日自信をもって挑むことができ、ここぞというときに冷静な判断が下せます。問題選択や骨子の作成時に迷いがでると結果ちぐはぐな論文が出来上がります。

 

最後に  

 試験勉強というのはただひたすら問題を解いたり暗記するだけでは非効率です。いつどんなことをするのか?私以外の合格者からも情報や意見を集め実践すると良いでしょう。

 次回は筆記試験時のトラブルシューティングについて記事にします。実際に受験して有効だったこと、反省点などを元に書きたいと思います。

 

 

 

 

トポロジー最適化とジェネレーティブデザインの違い

  技術士二次試験のキーワードとして定番のトポロジー最適化、ジェネレーティブデザインについて中々違いを理解するのが難しいと言われることが多いです。今回はこの二つの技術について、なるべくわかりやすく解説していきます。二つの技術の違いを知りたい場合は一番下まで飛ばしてください。

 

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トポロジー最適化とは

 構造解析を用いて不要な形状を削るための手法です。CAEソフトに実は搭載されているものもありますが、あまり普及していない印象です(少なくともCAE技術者以外では)。レベルセット法、密度分布法、均質化法などの種類があります。

 

トポロジー最適化の手順

①まずモデリングした形状から、構造上必要な部分を指定します。指定した部分を設計空間と呼びます。

②荷重条件や境界条件(固定や摩擦など)を指定し、残したい形状を決めます。

③制約条件を設定します。応力、変形量などのパラメータがあります。

④計算によって最適化された形状が生成されます。

⑤必要に応じてモデルへフィードバック、STLへ変換すれば3Dプリンタでの出力も可能です。

 

トポロジー最適化のメリット

   複雑な計算や試作などを用いないとたどり着けないような形状を、解析結果から瞬時に導き出すことが出来るため、コストダウンや軽量化などに役立ちます。また私の場合、若手にはこの手法を用いて、設計感覚を磨くことを勧めています。これは構造解析にでも似たようなことが出来るのですが、結果からどうしたらいいか?という評価が難しいという意見もあります。トポロジー最適化はこの評価の一部を補うために有効です。つまり創造力を補うことができるということです。

 しかし、トポロジー最適化はあくまで引き算しかできないので、強度的に不安がある部分の補強案などは結果に表れません。

 

トポロジー最適化の応用例

 自動車産業などでは実用化が進んでおり、軽量化などの手段の一つとなっています。また工具メーカーにおいても作業工具の形状最適化に用いるなど、今後軽くて高剛性なデザインを検討する上で重要な技術となっていくはずです。

 

ジェネレーティブデザインとは

 設計要件を定義して、無の状態から形状を生み出す手法です。様々な製造方法や材料を使ってあらゆる方面から形状生成のアプローチを行い、短時間で検討出来ます。

ジェネレーティブデザインの手順

①必要部分の形状をCADで作成します。

②必要部分の最大外形を結んだ形状を自動的に生成します。

③与えた設計要件を保つことが出来る形状を生成します。

④生成後のデータを確認します。必要に応じて結果を出力します。3Dデータとすることも可能です。

ジェネレーティブデザインのメリット

   従来の形状は、先人がデザインし広く知れ渡ったものが採用されています。製造方法や組み立て性などデザイン以外の機能性に由来することが多いのですが、そういったハードルや先入観を一旦無視することで、新しい設計案が創造できます。ジェネレーティブデザインを活かすにはアディティブマニュファクチャリングを導入することが必須です。また欲しい形状を得るには、設計要求事項の本質を理解し形状に定義できるかどうかが重要です。そういう意味では、CAE同様力学や材料、さらに加工知識が必要でしょう。

 

ジェネレーティブデザインの応用例 

  家具だと椅子などデザイン性、自動車のエンジン部品やタイヤなどで軽量化を図るために利用価値があるとされています。まだ一般的にはなっていませんが、AIによる設計の自動化が進み、いづれ無くてはならないツールのうちの一つとなるでしょう。 

トポロジー最適化とジェネレーティブデザインの違い

   トポロジー最適化が引き算であるのに対し、ジェネレーティブデザインは足し算であると言えます。ジェネレーティブデザインの方が革新的なデザインが生まれやすい反面、選択する設計者の判断力が問われます。既存部品の改善やコンセプトに自由度がない場合はトポロジー最適化、企画や初期段階の構想設計時にはジェネレーティブデザインが使いやすと考えます。

 また、トポロージ最適化と違ってジェネレーティブデザインはクラウドサービスを利用し、複数のデザインを同時に提案してくれます。これにより、完全にコンピュータに任せるのではなく、人間の勘や経験により最適な案を判断できます。

 

今後の展望

   新型コロナウイルスの影響で、設計者間や部署間のコミュニケーションが減り、また生産性を維持するといった課題を抱える技術者が多い中、コンピューターの力を借りた設計の自動化は今後増々加速していくと思われます。その中でトポロジー最適化やジェネレーティブデザインは大変価値のある技術と個人的には思います。導入に当たってコストがかかる、オペレーターが不足しているなど問題はありますが、産学官で連携し導入を進めていくことが重要だと感じます。

技術士二次試験合格発表後にすべきこと

 昨年度の技術士二次試験は、新型コロナウイルスの影響で試験スケジュールが2カ月ほど遅れました。その影響もあって、合格発表は4月下旬と発表されています。もうすぐですね。私のブログを見てくれた人全てに良い知らせが届くことを願っています。

 さて、技術士二次試験合格後はやることが沢山あります。実はこれ、段どりが悪いといつまでたっても技術士資格がもらえません。私の場合3月6日合格発表から登録が5月11日でした。2カ月待ったことになります。

 私の失敗談も交えて、技術士二次試験合格後にすべきことと注意点を説明していきます。スタートダッシュが肝心なので今のうちに予習しておきましょう。

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 技術士登録の流れ

 基本的には以下の通りですが、後述する通り今からでも準備できるものはあります。合格前にある程度準備することで最短で技術士登録証をもらうことが出来ます。技術士登録証をもらわなければ、技術士とは名乗れない為注意が必要です。(厳密には登録窓口で登録が済んだ時点で技術士と認められる)

登録までの流れを要約すると以下になります。

①登録申請書の作成、添付書類などの準備

②申請書の提出・受付

③申請書類の審査

④技術士登録簿への記載

⑤技術士登録証の交付

参考:「技術士」の新規登録手続き|公益社団法人 日本技術士会 (engineer.or.jp)

 

 リンク先ページによると、9~12日ほどかかるようですね。申請書類の提出から2週間ほどで技術士登録証がもらえると認識しておけば良いでしょう。

 

 登録までにかかる費用は以下の通りです。

①登録手数料:6,500円

②登録免許税:30,000円(収入印紙)

収入印紙は割印や消印があると受け取ってもらえない為、注意が必要です。

 

技術士登録時の注意事項

切手の金額に気を付けよう

 私の場合、凡ミスで84円切手を貼って出してしまいましたが、書類のボリューム、サイズ、封筒の大きさなどで料金は変わってきます。下記のリンクから確認して郵便局から差戻が無いように正しい料金の切手を貼りましょう。

国内の料金表(手紙・はがき) - 日本郵便 (japanpost.jp)

 

丸印、角印の意味を理解しよう

 申請書類のうち、証明書や同意書に必要な証明印は会社等の名称印【社印等】及び証明権者の公印【代表社印】の捺印が必要とされています。捺印する印鑑は丸印角印の両方かその両方の効力を持つ丸印を指します。丸印角印なんて滅多に使う機会がないので、今回新たに調べている人が多いのではと思うのですが、要するに

丸印:会社実印として用いられる。その名の通り丸い形状になっており、会社の代表者名、役職、会社名が入っています。

角印:会社の認印として用いられる。その名の通り四角い形状となっており、会社の名前が入っています。

 丸印の方が重要な印鑑として扱われることが多いですが、私が証明書を提出した際は、丸印と角印を両方押してもらいました。最初に提出した際に、角印のみだったのですが、それでは証明にはならないと登録窓口の方から連絡があり、丸印も付け足した形になります。証明者印も実印を上司に押していただいたのですが、効力はないとのことでした。

 また、丸印は代表者印が入っていることが多いため、ある役職の方のみ持つことが許されます。例えば社長や所長などは持つが、部長は持っていない(押せない)という会社も多いです。また登録所在地が本社の場合は、社長が代表者になりますので、社長の丸印が必要。自分が所属する事務所を所在地として申請する場合は、事務所の所長の丸印が必要ということです。つまり事務所に所長がいないような会社は、本社で登録し社長を証明者にする必要があるということです。

 

登録事務所の所在地は証明者印によって変わる

 丸印角印の所でも触れましたが、証明者を誰にするかで記入する所在地が変わってきます。ここに矛盾が生じないよう気を付けましょう。

 

二次試験合格証番号と受験番号を区別する

 申請書に合格証番号を記載する必要があります。ここ受験番号と混同しないように気を付けてください。

 

大企業は「勤務先による証明書」を取得するのに時間がかかる!?

勤務先による証明書とは、技術士登録をする際の事務所の所在地を証明するためのものです。先にも書きましたが、勤務先による証明書は然るべきひとに証明してもらう必要があるため、どうしても時間がかかります。例えば社長であれば、直接アポを取ることが困難な場合もあるでしょう。課長→部長(所長)→事業部長→社長と承認フローが必要な場合もあるでしょう。私の場合、これに10日ほどかかった記憶があります。社長に会いに行ってすぐ押印というのも中々難しいでしょう。自分の会社規模によっては、合格前に証明書を準備しておくのも一つの手ですね。ただ不合格だった時のことを考えると中々難しいかもしれませんが。。。

 

新型コロナウイルスの影響で登録窓口のレスポンスが悪い

 私が合格した時はすでにコロナ禍で、登録窓口も人手が少なかったんでしょうか。登録までに2カ月かかった理由の一つかもしれませんが、なるべく早く再提出が発生しないように申請書を提出することを心掛けましょう。

 

申請書送付後に技術士会入会案内が届く??

 申請書送付後に大きめの封筒で、入会案内が届きます。最初はもう登録証が来たかとぬか喜びさせられました。例年合格者の祝賀会が開催されますし、このタイミングですぐ入会するのも良いのではと思います。合格した年に入会すると入会金が無料になるのもうれしい限りですね。※令和2年時点

 今はコロナ禍で祝賀会は開催されないかとは思いますが、CPD行事には安く参加できるメリットもありますので検討してみてはいかがでしょうか。

 

最後に

 技術士は二次試験合格後に登録まで済ませてやっと名乗ることが出来ます。登録を受ける前に名乗った場合は罰則が適用されますので、注意が必要です。合格後浮かれて周りに技術士を名乗ったり、焦って名刺に入れてはいけません。登録までが技術士二次試験と思い、気を引き締めて対応しましょう。※技術士の名称表示の場合の義務_技術士法 第46条

 

 

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技術士二次試験 業務内容の詳細について

 今年もこの時期がやってきました。もうすぐ技術士二次試験の申込書受付が始まりますね。今年受験される方、準備は進んでいますか。

 昨年度は新型コロナの影響もあり、試験日程が大幅に遅れました。まだ口頭試験の合否は出ていませんが、仮に残念ながら不合格だった場合は、すぐに今年の受験準備を進めなくてはなりません。不合格だった理由の一つに、業務経歴や業務内容の詳細について不備があったかもしれません。手応えが怪しかった方は、出来る限り早めに見直しておきたいところです。

 以前「受験申込書作成時のポイント」を公開しましたが、詳細について触れていませんでした。今回は特に重要な業務内容の詳細について、具体的な事例を交えてポイントを整理していきたいと思います。

 

 

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業務内容の詳細とは

 技術士二次試験の受験申込書には、自分の業務経歴とそのうちの1つについて720字以内に詳細説明を記入するスペースが設けられています。この経歴書は受験票の発行時に受験要綱を満たしているかどうかの判断材料として、さらに口頭試験において技術士としての適性を判断するために用いられます。

 業務経歴は、短文である期間に従事した業務内容を並べるだけですが、業務内容の詳細は如何に技術士にふさわしいかをアピールする目的で小論文を作りこみます。

 

業務内容の詳細の重要性

 業務内容の詳細は、口頭試験において説明を求められることが多いです。完成度が低いと質問攻めにあい、その後の面接で挽回不可能な評価を受けることがあります。口頭試験は基本20分で、この質問が長くなるとコンピテンシーに関する質問が減り、点数が稼げなくなるのです。

 

業務内容の詳細の書き方

 指定の申込書を用いる、文字数を超過しないなど出来て当たり前の点に関しては割愛します。基本的な書き方は参考書を見ていただくとして、作成にあたり守るべきルールとよくある間違いについて以下に纏めてみました。私が合格した際に実践した内容と、受験指導を通して得られたノウハウになりますので参考になるかと思います。

 

 

守るべきルール

①章を設け、流れを分かりやすく

私の場合は以下の様な流れで作りこみました。

 1.背景

 2.立場と役割

 3.課題、問題点

 4.技術的解決策とその成果

 5.現時点での評価と今後の展望

立場と役割は、技術士としてふさわしいものが絶対条件です。作業補助や一担当者とすると、マネジメントやリーダーシップのアピールとしても弱いです。

例)設計責任者として~の***設計を行った。

②短文でつなぎ、冗長文にならないよう気を付ける

 720字以内で沢山のアピールが出来るよう工夫しましょう。特に解決策は多くのキーワードが含まれていると良いです。技術士らしさをアピールする最重要ポイントです。

 

③解決策は自分の考えであることをアピールにする

 解決策を書く際は必ず貴方が主体となって考えたことが伝わるような文章にしましょう。例えば「~であると考えた」や「~に着目した」などの表現が望ましいです。

④評価は必ず入れる

 成果と今後の展望はかけている人は多いのですが、評価を書けている人は少ないです。必ず次の業務へ応用できるかどうかという視点で自分の考えを纏めましょう。また「その時は思いつかなかったが、こんな解決策も有効だ」などの反省点を記載してもよいです。

よくある間違い

①課題が読み取れない

 課題は理想と現実のギャップです。ここが理解できていないもしくは業務内容の詳細で正確に表現できていない場合が多いです。コストダウンであれば、現状のコストから20%削減などですね。工期の短縮なども同じように表現します。

②課題と成果がつながっていない

 課題に対してどのような達成状況なのかを必ず書きましょう。課題がコストダウンであれば、コストダウン目標を掲げ、その達成率を成果で表します。

③業務内容が難しくて伝わらない

 口頭試験の20分という短い時間の中、相手に内容を理解してもらえない、もしくは質問攻めにあってコンピテンシーを評価してもらう前に時間切れです。

④専門用語を多用する

 口頭試験の試験官は、貴方がいつも相手にしている方達とは違います。同じ業界か同じ会社の人にしか伝わらない難解な言い回しや専門用語は使わないよう心がけましょう。コミュニケーションのコンピテンシーを意識出来ているかが確認されます。

⑤ホワイトボードで説明できない

 業務内容が言葉での説明が困難な場合、試験官からホワイトボードの使用を促される場合があるようです。可能な限りそうならないよう業務内容の詳細を作りこみたいところです。しかし機械部門は口頭において機械の構造説明が難しいなどの理由から、ホワイトボードの使用率が高いみたいです。そして、それが機械部門の合格率の低さに影響しているとも考えられています。よって業務内容の詳細をホワイトボードを使いながら説明できるかどうかはかなり重要なポイントです。出来る限り簡単な形状か、表現を簡素化できるかどうかという視点で業務内容を選ぶようにしたいです。

 

最後に

 1回で合格したい方は、受験申込書の作成からしっかり受験と向き合う必要があります。申込書は自分のプレゼンテーションに使う大切な資料です。後悔しないよう、満足いくまで推敲しておきたいところです。時間があれば口頭試験の記事も参考に読んでください。

 

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技術士二次試験 初めて受験される方へ

 技術士二次試験といえば、筆記試験が注目されています。10~20%ほどと合格率が低いためです。二次試験は筆記試験が山場と言えるでしょう。

 しかし、口頭試験までクリアしてやっと技術士になれるのです。よって筆記試験前から口頭試験を見据えた勉強や仕事の進め方を意識していただきたいです。多くの人は、なかなかこれが実践できず、口頭試験の勉強を始めてやっとこの意味が理解できるのです。二次試験のセミナーではあまり教えてもらえませんし、参考書にはそこまで書いてないことが多いです(少なくとも私が読んだ参考書はそうでした)。よって技術士二次試験の勉強を始めた方向けに、今から準備したい5点をお伝えします。是非最後までお付き合いください。

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①口頭試験までに技術士にふさわしい経験を蓄積しよう

  口頭試験は知識や応用力を問われるような質問は得点を左右することはありません。しっかりと明文化されています。しかし、申込書の内容や筆記試験の結果から貴方の専門能力に疑問符が付く場合は、ここに貴重な試験時間が割かれることになります。すぐにその疑いが晴れるよう、仕事での経験を元に技術士らしさをアピールしなければなりません。

 技術士らしさとは、定義されている以下のコンピテンシーに詳しく書かれています。

・専門的学識

・問題解決

・マネジメント

・評価

・コミュニケーション

・リーダーシップ

・技術者倫理

・継続研鑽

 

 以上のコンピテンシーを元に今から口頭試験に向けて仕事をしていきましょう。何度も話している通り、技術士とはすでに技術士にふさわしいものに与えられる資格であると認識しましょう。

 技術士を目指している段階で、貴方がそのような立場を経験できる環境にあるとは思いますが、私の周りを見てみると本当にその人次第だと感じる部分があります。技術士になるような人は、人の上に立ちリーダーシップを発揮できるわけです。しかし技術者は皆その様な人ばかりではありません。苦手な人は意外と多いんですよ。仕事でも積極性が重要ということです。

 

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②技術を応用する癖をつけよう

 口頭試験で経験に基づいた回答をする際は、なるべくキーワードが盛り込めるとよいですね。筆記試験対策で学んだキーワードは仕事でも積極的に使用したいところです。使用するというのはキーワードを使って問題を解決する、つまり技術を応用するということです。その結果、筆記試験の勉強にもなりますし一石二鳥です。

 

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③技術の専門家ではなく、コンサルタントであると理解しよう

 技術士を他の資格と同じく「優れた知識や技能を持つものを評価される資格」と認識される方が多いです。何故その資格が与えられるのか?本質的なところが理解できていないためです。これは試験勉強の進め方にも大きく影響を与えます。知識を有しているだけでよいなら暗記だけで足ります。過去問をひたすら解けばよいでしょう。しかし、技術士はその実績や自身の技術士としての資質を多方面から審査されます。それが口頭試験です。実績と資質はコンサルタントとして十分かどうかという基準で審査されます。まずは技術士がコンサルタント資格であることを理解しましょう。

 技術コンサルタントは科学技術に関する提案や助言、指導などを顧客に対して行う専門家のことです。知識や経験、実績をもとに相手の抱えている問題や課題を解決する手助けをするわけですから、コミュニケーション能力が必要です。このコミュニケーション能力を口頭試験では実績をベースに確認されます。質問の内容としては「今までの業務の中でどのようにコミュニケーションをとってきましたか」などですね。

 実績は通常自分で評価しなければならないですが、技術士として十分かどうかは経歴書の添削をしてもらうことで把握できます。もし不十分であると感じるならば、最低でも口頭試験までにはその点を意識して仕事をしていただきたいです

 

④コミュニケーションは多方面で必要な資質と理解しよう

 ③で説明したように、顧客に対してのコミュニケーションだけでなく、当然社内の他部署やチーム内でのコミュニケーションの取り方も重要です。例えば、リソースを確保するという点に関しても、まず人に教えるなどのコミュニケーションは必須です。特に相手の立場(この場合元々有しているスキルや言語など)に応じて対応を変えなければなりません。今まで何となくコミュニケーションを意識してきたという人は、技術士試験でどこまで求められているのか?を把握しましょう。そのためにも口頭試験でどのような質問を受けるかを早めに知りたいところです。

  質問内容の一部は私の合格体験記に記載があります。それ以外はブログでは公開しておりません。問い合わせよりご連絡いただけましたら、条件付きではありますがご提供いたします。

⑤技術者倫理を意識しよう

 技術者倫理の定義は技術者倫理綱領を見ていただくとして、その内容を理解するだけでは試験対策として不十分です。その考えに基づいた行動や判断を行うようにしなければなりません。

 例えば継続研鑽に関しては自分の専門性を高めるだけでなく、自身が教育する側つまり発信の場が必要です。社内でも構わないので、後進育成の場を経験しましょう。

 ご自身の専門性の向上は、先端知識を得るために企業展やセミナーに参加しましょう。どのようなものに参加したか口頭試験で聞かれることがありますので、名称や主催団体をきちんと把握しておきましょう。

 また向上心のアピールのためにも機械学会や技術士会などに入会しましょう。直接入会しているかどうか質問されることもあるようです。

 

最後に

  技術士二次試験は非常に長い勉強期間に加え、1回の受験での合格が難しいとされています。最初に上記のことが理解できているかで、合格率が大分変ってくるのではないかと思います。すでに不合格を経験されている方も、一度過去の受験を振り返って反省すべき点がないかご確認いただければと思います。

技術士二次試験 キーワード学習の誤解

 技術士二次試験の勉強においてキーワード学習は誰もが通る道です。しかしその成果は筆記試験において必ずしも現れるわけではありません。何故ならある事に気付かずに勉強を進めてしまっている方が多いためです。今回は、初めて受験する方が陥りやすいキーワード学習の誤解について記事にしていきます。

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キーワード学習の罠

 技術士二次試験の参考書を読むと、大抵の場合キーワード学習を行う様に書いてあります。初めて勉強する方は、試験の本質を理解する前に、このキーワード学習から取り掛かります。何故なら一般的な試験では暗記系の問題が多く出題されるからです。

 暗記系とは、問題文から連想されるキーワードを当てたり、正誤を答えさせる問題の種類を私が勝手にそう呼んでいます。暗記系はキーワード学習をこなせば得点できます。手っ取り早く合格したいから、とりあえず暗記してやろうという気持ちはわかります。しかし技術士二次試験はそう簡単な話ではありません。キーワード学習の先にあるスキルを身に着ける必要があります。ここを理解していない方は間違った勉強方法で本番を迎えて見事撃沈します。多くの資格を取得してきた方たちほどこの罠にかかりやすいと思います。

 

キーワード学習の目的

 貴方が今まで資格試験を受験する際、その資格の意味や定義をどれほど調べましたか。会社から受験を促されてとりあえず受けているパターンだとそんなこと知る由もないでしょう。技術士においてはどうでしょう。技術士とは何か、その資格の意味や定義をきちんと把握できていますか。

 技術士は「科学技術に関する技術的専門知識と高等の応用能力及び豊富な実務経験を有し、公益を確保するため、高い技術者倫理を備えた優れた技術者」を認定するための試験です。以下のURLも参考にしてください。

技術士 Professional Engineer とは|公益社団法人 日本技術士会

当然これに則って試験問題が作られます。もっと細かいことを言うと技術士のコンピテンシーが備わっているかという視点で評価されます。

 技術士二次試験の筆記試験において

・専門知識

・応用能力

・技術者倫理

この3点が発揮できなければ不合格です。つまり、キーワード学習は専門知識を発揮するためだけでなく、それを応用し倫理的な観点で運用するための土台づくりのために行うのです。覚えて満足しているようでは合格までたどり着けませんね。

 

成果を試験結果に繋げるためには

仕事をアウトプットの場に使う

 応用力や技術者倫理を身につけるには、論文練習のみでは不十分です。いかに2点を発揮するか?を意識して普段から仕事に取り組んでください。これは筆記試験だけでなく口頭試験においても重要です。普段から特に何も考えていないのに、あたかも考えています、意識してますといっても嘘はバレます。面接を続けていくと答えられなくなったり、矛盾をつかれてしまいますからね。技術士にとって大変重要な信用の保持に背く行為です。

 

キーワードの使い所を知る

 仕事と違って筆記試験は圧倒的に時間が足りません。アウトプットの瞬発力を向上させるには、ある程度問題・課題・解決策の流れをパターン化することが望ましいです。コツは文章ではなくキーワードでアウトプットする練習をすることです。覚えようと思ってもパターンが多すぎて結局断念してしまいます。なるべく簡素化しましょう。

 私の場合はマトリクス表を使ってある程度暗記していました。引き出しの中身を整理するのと同じです。しまっていたアイテムをいつでも取り出せるようにしておきましょう

 

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 ちなみにこれは仕事においても有効です。顧客との打ち合わせでは、その場ですぐに回答できるほど有能性をアピール出来ます。すぐに答えられないので持ち帰ります、というのはわからないと言っているのと同義です。技術士はコンサルタント資格である事を考慮して試験制度を作っていると言われていますからね。試験時間内にアプトプットが出来ないのはコンサルタントしての資質に欠けていると言えるかもしれません。

 

白書や専門誌を参考にする

 キーワード学習をどの様に進めるかですが、私の場合以下の参考書を読んでいました。

 キーワード学習において、応用分野をまとめる必要がある事がわかると思います。白書は親切なことにそこまで書いてある場合が多いです。キーワードを集めるついでにその前後の背景や応用方法をまとめる癖をつけましょう。なぜ白書や専門誌を参考にするかというと、信頼性の問題です。ネットでどなたかがまとめられた情報は、場合によっては間違っていたり古かったりします。技術士として正しい答えを導くなら、その時の最新の情報や相応の機関による信頼性の高い情報をもとに行う必要がありますね。私の分野なら「機械設計」や「ものづくり白書」から応用分野とその方法まで調べます。

  

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最後に

 キーワード学習については人それぞれやり方は異なります。しかし目的は同じです。アウトプットのための土台づくりであることを意識して勉強に取り組んでいただけたらと思います。また、キーワード学習は参考書を読んでそのノウハウと習得しましょう。何を纏めればよいのか?この辺り1回の受験で得た私の経験にはない情報が多く詰まっています。

技術士二次筆記試験不合格の方へ

 昨日は令和2年度技術士二次試験の筆記試験合格発表でした。合格された方、おめでとうございます。このまま口頭試験対策をすぐに進めてください。初めに言っておくと、合格率が高いことが逆にプレッシャーとなります。精神的に辛い時期もあるかもしれませんが、あと少し合格まで頑張りましょう。私のブログでも口頭試験対策記事を投稿しています。是非参考にしていただければと思います。

 そして不合格だった方、残念な結果となり心中お察しします。単純に努力が足りなかった、仕事が忙しかった、大変なミスをしてしまったなど理由は様々かと思います。しかし中にはどれだけ頑張っても合格できず、先が見えないと苦しんでいる方も多く見えます。今回はそんな方達向けに、今後どのように技術士二次試験と向き合っていけばいいか?を記事にしていきたいと思います。

 

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まずゴールまでの距離を確認する

 技術士二次試験の一般部門は全て論文試験になったため、自己採点がより難しくなりました。全ての結果が出てからしか点数の開示請求が出来ないですし、内訳が知れるわけではありません。つまり、あと何が足りないのか?を結果から判断することが困難です

 

 例えばC評価だったとして、20点以上足りなかったとします。しかし、何によって評価が低いのかは採点側にしかわからりません。

・キーワードが間違っているのか?

・文章の構成がまずいのか?誤字があるのか?

・題意に沿った回答になってないのか?

理由は様々です。

 

 これがわからずに暗く長いトンネルから抜け出せない方も多いでしょう。闇雲に論文を書いても合格まで到達できません。

 

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論文添削を活用しよう

 筆記試験が終わってから口頭試験の準備を始めるために論文の添削を受ける方がいます。大手に申し込むと、今までのノウハウがありますから割と正確な指摘や点数を出してくれるかもしれません。私は利用しませんでしたが、多くの方々が利用している印象です。

 

 論文添削は筆記試験後に募集がありますが、常に申し込みができるわけではなさそうです。実は口頭試験対策講座でも添削はしてくれますが、費用がかかりすぎます。そこで、個人の既技術士に論文を見てもらうという方法も一つの手段です。私も時間が少しかかるかもしれませんが、見させていただくことは可能です。1人で抱え込まないで客観的な意見をもって、合格までの課題を見つけましょう

 

 

合格までに必要な努力を知る

 そもそも合格者と同等の努力が出来ているのか確認しましょう。

 

 努力の限界値は人それぞれです。貴方は今回試験に向かってどの程度努力できたでしょうか。そしてそれは合格者と比べてどうでしょうか。時間数、期間、意気込みなど様々な角度で比較してみましょう。私がこの前Twitterで投稿した内容です。このブログで発信した内容を抜粋したものです。

 

chuckmechanicalpe.com

 

 

 試験に関する情報の調査は立派な勉強です。机に向かわない分息抜きにもなりますね。Twitterやブログなどネットで調べればいくらでも出てきます。

 

 調べた結果、自分にはまだ努力が足りていないと思えば、少なくとも同じくらいは努力しましょう。合格率10%、運では合格出来ない試験。それが技術士二次試験です

 

自分の覚悟を再確認

 貴方はどれほどの思いで技術士になろうと決意しましたか?

会社に促されたから仕方なくですか?

後輩が先に取得してプライドが許さないからですか?

私が思うに、技術士になる頃つまり口頭試験を受けるころにはそんな動機消え去ってます。技術士になる人はそんな軽い動機で合格しない、と個人的には考えてます。もしそんなことないという人がいれば、口頭試験で嘘をついてますね。技術者倫理に反しますので、資格を返上したらいいです。

 技術士法や技術者倫理綱領をもう一度読んでください。

 

www.engineer.or.jp

 

 本当に合格したければ、もう一度技術士を目指す理由を考えてください。そしてその為に苦労して努力出来る覚悟があるかを再確認しましょう

 ちなみに家族がいる方は、勉強時間も限られていて大変な思いをしながら勉強しているはず。しかしそれは家族も同じです。同じ目標に向かって貴方をサポートしてくれていませんか。合格して喜ばせたいなど理由が一つ増えますよ。

 

最後に

 技術士二次試験合格のために、合格した殆どの方が同じように苦労しています。いつかその苦労が報われることを信じて自分を奮い立たせましょう。

 来年度への道はすでに始まっています。私も総合技術監理部門の取得を目指します。同じ目標に向かって努力出来る方がいるというのはモチベーションアップにつながります。そこでSNSを活用するのも一つの手段です。私はStudyPlusを利用しています。意外と技術士を目指して見える方は多いです。参考にしていただければ幸いです。